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「今の会社のままでいいのか。でも、保温の仕事自体は嫌いじゃない」。そう思っている職人に向けて書きました。現役の保温職人のなおきです。
転職を考えたとき、最初に決めるのは「どの道に進むか」です。保温工のまま会社を変えるのか、施工管理など別の職種に移るのか、今は動かずに準備するのか。それで、探し方も相談先も変わります。
なおきの本音
僕が転職を意識するのは、こんなときです。
真夏の外での作業や、天井裏にもぐっての作業。
納期がギリギリの現場。
それなのに、頑張っても給料はなかなか上がらない。
まず、3つの道のどれかを決める
| あなたの考え | 進む道 | この記事で読むところ |
|---|---|---|
| ① 保温の仕事は続けたい。給料や休みを変えたい | 同業で条件のいい会社へ | 「同業の求人の探し方」「会社を比べる7つの項目」 |
| ② 現場作業以外の仕事も考えたい。現場の経験は活かしたい | 施工管理など別の職種へ | 「施工管理を考えている人へ」 |
| ③ 不満はあるが、今は辞めない | 今の会社で準備する | 「今は転職しない、という選び方」 |
なおきの本音
3つの中で、僕が一番気になっているのは①です。
もっと給料が良くて、やりがいのある会社があるなら、飛び込みたいと思っています。
同業の求人の探し方
同じ仕事でも、求人によって呼び方が違います。1つの言葉だけで探すと、見落としが出ます。
- 「保温工 求人」「保温工事 正社員」
- 「熱絶縁 求人」(資格や業界の正式な呼び方)
- 「保温保冷 求人」「ラッキング 求人」「保温板金 求人」
- 現場の種類で絞る:「プラント 保温 求人」「ダクト 保温 求人」
- 地域を入れる:「保温工 求人 ○○市」
| 探す場所 | 向いている使い方 | 気をつけること |
|---|---|---|
| ハローワークインターネットサービス | 地元の会社を、同じ項目の求人票で並べて見る | 求人票の数字だけで決めず、面接で確かめる |
| 民間の求人サイト | 広い地域をまとめて検索する | 同じ求人が何度も出る。正式な条件は会社の採用ページで確認 |
| 会社のホームページの採用ページ | 気になる会社を直接見る。施工実績で現場の種類も分かる | 求人サイトに出していない会社もある |
| 知り合いの職人、元請けの人の紹介 | 中の様子を先に聞ける | 断りにくくなる。条件は書面でもらう |
保温工のまま求人を紹介してもらえる転職サービスは、今のところこのブログでは紹介していません。公式の情報で確かめられたら追加します。
なおきの本音
ネットで求人を見たことはあります。
周りの職人さんの年収なども気になったからです。
会社を比べる7つの項目
気になる求人が見つかったら、今の会社と並べて書き込みます。求人票に書いていないところは空けておき、面接で聞きます。スクショして使ってください。
| 確認する項目 | どこを見るか | 面接での聞き方 |
|---|---|---|
| 1. 給料の形 | 月給・日給月給・日給のどれか | 雨や現場の都合で作業がない日は、給料はどうなりますか |
| 2. 基本給と固定残業代 | 固定残業代を除いた基本給、何時間分でいくらか | 基本給と固定残業代の内訳はいくらですか。何時間分ですか |
| 3. 年間休日 | 日数と、完全週休2日かどうか | 去年の実際の休みは何日でしたか |
| 4. 現場の種類 | 建築設備・プラント・ダクトのどれが多いか | 1年でどんな現場が多いですか |
| 5. 集合と移動 | 集合場所、移動時間の扱い、直行直帰 | 朝はどこに集合しますか。直行直帰はできますか |
| 6. 出張・泊まり | 年にどれくらいあるか | 出張や泊まりの現場は、年にどれくらいありますか |
| 7. 手当と資格の支援 | 職長・資格手当の額、受検費用を会社が出すか | 資格手当はいくらですか。資格を取る費用は会社が出しますか |
書き込み用の表(分からないところは空けておき、面接で聞いて埋めます)
| 項目 | 今の会社 | A社 | B社 |
|---|---|---|---|
| 1. 給料の形 | |||
| 2. 基本給と固定残業代 | |||
| 3. 年間休日 | |||
| 4. 現場の種類 | |||
| 5. 集合と移動 | |||
| 6. 出張・泊まり | |||
| 7. 手当と資格の支援 |
特に大事なのは2つです。
- 固定残業代:厚生労働省は、求人で固定残業代を給料に含めるとき、「それを除いた基本給」「何時間分でいくらか」「超えた分は追加で払うこと」を書くよう求めています。書いていなければ、面接で聞きます。
- 給料の形:同じ月額に見えても、日給の会社は雨で現場が止まった月に手取りが変わります。
ほかにも、昇給、賞与、社会保険・退職金、入社後に仕事や勤める場所が変わる範囲(2024年4月から求人でも示すことになった項目)は、内定の前に確かめておきます。内定が出たら、条件は口頭ではなく書面(労働条件通知書)で受け取ります。
なおきの本音
入る前に聞いておけばよかったのは、資格手当や給料がどのくらい上がっていくのか。
それと、出張があるのかどうかです。
なお、job tagの保温工事の平均年収(約467万円)は、賃金構造基本統計調査をもとにした全国の平均です。職業の分類はその職業だけの集計とは限らないので、あなたが提示される額とは別のものとして見てください。→ くわしくは保温工の年収のリアルで書いています。
動き方の順番
今の仕事を続けながら進めると、収入が途切れない分、焦らずに選べます。体調や職場の事情で先に辞める人もいるので、あくまで一つの進め方です。
- 今の不満を書き出し、一番変えたい項目を1つ決める(上の7つから)
- 求人を10件ほど見て、相場をつかむ
- 気になる会社を比較表に書き込む
- 応募して、面接で空いている項目を聞く
- 内定が出たら、条件を書面で受け取ってから退職を伝える
なおきの本音
正直に言えば、大変な作業をしているのだから、それに見合った待遇の職場で働きたい。
僕の転職理由は、これに尽きます。
→ 辞め方は保温工を辞めたいと思ったら、面接の準備は職人の転職面接対策にまとめています。
今は転職しない、という選び方
不満があっても、今すぐ動かないのも一つの選び方です。その場合も、次の3つは今の会社にいながら進められます。
- 比較表の「今の会社」の列だけ先に埋める。分からない項目が、今の会社で確かめることになります
- 求人を時々見て、自分の経験でどれくらいの条件があるかを知っておく
- 資格を取る(熱絶縁施工技能士は実務2年から2級を受検できます)。取った後は、今の会社でも転職でも、評価を確かめる材料になります
→ 資格の取り方は熱絶縁施工技能士とは?、保温工に役立つ資格一覧で書いています。
施工管理を考えている人へ
保温工の経験は、施工管理でも活かせる場面があります。ただし仕事の中身が変わるので、同業への転職とは探し方が違います。ここで紹介するのは、同じ会社(株式会社RSG)が運営する2つのサービスです。両方に申し込むのではなく、進みたい道に合う方を1つ選んでください。
※紹介しているサービスを、筆者(なおき)はまだ利用していません。公式サイトの情報をもとにまとめています(2026年10月時点)。
| 職人から施工管理エージェント | RSG建設転職 | |
|---|---|---|
| 合う人 | 職人・現場作業員から、施工管理に移りたい人 | 施工管理・設計・積算など、建設業界の会社員の仕事を広く見たい人 |
| 合わない人・現時点で推奨していない人 | 保温工のまま会社を変えたい人 | 保温工のまま会社を変えたい人には、対応未確認のため現時点では推奨していない(公式サイトでは、職人の求人を扱うか確認できなかった) |
| 相談すると分かること | 現場経験で応募できる施工管理の求人、職務経歴書の書き方、面接で聞かれること | 経験や資格で応募できる建設業界の求人 |
| 年齢・地域の条件 | 公式サイトでは確認できなかった。申し込む前に公式サイトで確かめてください | 公式サイトでは確認できなかった。面談は「お近くのターミナル駅付近」とされています |
| 料金 | 無料 | 無料 |
施工管理に移りたい人
建設業界の会社員の仕事を広く見たい人
→ 仕事の中身は職人から施工管理への転職はアリ?で書いています。
まとめ:道ごとの次の一歩
すぐに辞める必要はありません。でも、自分の経験で外にどんな条件があるかを知っておくだけで、今の会社との付き合い方は変わります。
| あなたの道 | 次の一歩 |
|---|---|
| ① 保温工のまま、条件のいい会社へ | 求人を10件見て、気になる会社を7つの項目で書き込む |
| ② 施工管理など、別の職種へ | 上の2つのうち、進みたい仕事に合う方を1つ選んで相談する |
| ③ 今は転職しない | 比較表の「今の会社」だけ先に埋める |
出典:厚生労働省 job tag「保温工事」、job tag「統計データの利用にあたっての留意点」、厚生労働省「固定残業代を賃金に含める場合は、適切な表示を」、厚生労働省「2024年4月から労働条件明示のルールが変わります」
